最近、
小学校時代を過ごした場所を歩く機会があった。

現在の住まいは横浜だけど、
小学校を卒業するまでは都内にいた。

もう40年近く前の話なるから、
さぞかし街並みも変わっている…かと思いきや、
山手線の外側だから、
思ったほど変わってはいない。

そもそも、中野、練馬、杉並、豊島の辺りは、
昔、田んぼだったところが宅地化されたので、
住宅街の道は基本的に元あぜ道。
車が通れないほど狭い道が多い。
したが
って、建て替えも容易ではないだろう。

しかも神社仏閣も多いので雰囲気も変わりようもない。

よく遊んだ公園の石のすべり台など、
40年の歳月など、まったく感じさせない。

何十年ぶりに
瞼に飛び込んでくる景色を見ればみるほど、
いまだ夢に出てくる情景が、
子供の頃、過ごしたこの辺りであることを
はっきりと認識させられる。

よく、子供の記憶力の良さは、
スポンジに水をしみ込ませるようだ、などと言うが、
確かに幼い頃の記憶は奥底にしみ込んでいるようだ。

「市民ケーン」の薔薇の蕾のように、ね。