でじたけの「人生日々更新」1億5,000万円の大人買い

Episode No.4311(20120615)[趣味]Hobby

1億5,000万円の大人買い
The man who bought the armed forces.

子供の頃に欲しかったけど買えなかったものを、
大人になって、自分の自由になる金で買ってしまう。

いわゆる大人買いというやつは、
傍から見れば理解に苦しむものばかり。

高額なオモチャだったり、
知らない人には、
いったい何をするものなのかもわからない
コレクターズ・アイテムだったり…。

でも本人にしてみれば大マジメ。
手に入れないことには何とも気が済まない。

コレクターと呼ばれる人には
男が多いとも言われてるけど…、
どうして女だって宝飾品やファッションに関わるものは、
置き場所に困るほど貯め込んでるだろう。

どう頑張ったって一度に一足しか履けない靴を
何十足と並べて喜んでいるが少なくないんだから、
車やバイクを複数持つ気持ちも理解してほしいもんだ。

…とまあ、小遣いで買える程度のモノであれば、
よほど借金でも抱えない限り、大きな問題にはなるまい。

ただ、
いかに“自分の金”を遣って集めたものでも、
集めたのが人間で、
目的を持った組織となると、
ニコニコ笑って眺めているだけ
…というわけには、いかなくなる。

東大から官僚へのエリート・コースを進んだインテリにも、
実は、落第の経験があった。

それは…徴兵検査。

完璧主義のエリートだけに、
そのコンプレックスは人並み以上に大きかったに違いない。

エリートの名前は、平岡 公威(きみたけ)。
ペンネーム…三島由紀夫

楯の会は三島の大人買いだったんじゃないかな…。

1969(昭和44)年、
大卒初任給が3万そこそこだった時代に、
三島は推定2,500万円のポケットマネーをはたいて、
世界最小の軍隊を手に入れた。

当時の初任給は
現在(2012年)の約6分の1以下だから、
1億5,000万くらいの大人買い。

まるでマイケル・ジャクソン並みだけど…
平凡パンチによって、
日本人として初めてスーパースターと呼ばれたのは
…三島由紀夫だった。

参考文献「平凡パンチの三島由紀夫」唯根 和=著/新潮社版

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