Episode No.3981(20110527)[日記]Diary
らしさに溶け込む
What do you seem to be?
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朝、会社に向かう途中の話…

急な坂道を登って行くと、
向かい側から一人の女性が下ってきた。

こちらも急いでいたので、見たのは一瞬。
年の頃なら50過ぎ。
ショートヘアで愛想は良さそうだが、
怒ると怖そうな眉。

目を会わせることはなかったから、
相手はこちらを見てはいない。

あれ…何処かで会ったことがある。

いろいろ考えてみた。
だが、思い出せない。

ひょっとしたら前世の記憶では
…なんてSFチックなことまで思いを巡らせたけど、
次の瞬間、その馬鹿馬鹿しさに自嘲した。

スイミングクラブの受付のおばちゃん、じゃん。

ほかにも…
歯医者の受付の人やスーパーのレジの人も、
普段と違う場所でバッタリ会うと、
誰だったからわからないということが、よくある。

ようするに、その人を見ていないんだよな。

受付やレジという舞台に置かれた、
制服を着たパーツとして認識している感じ。

一人の人間としては
悲しいように感じられるかもしれないけれど…
仕事の中で自分を殺し、
その役に徹している彼女らは、
或る意味もの凄いプロフェッショナルだと思う。

田舎に広がる田園風景の中で…
働く農家の人たちは風景と一体化しているものな。

個性を努力不足の言い訳にしちゃ、いかんよ。

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