私の通う事務所の向かい大きなスーパーがある。
四車線ある道路のスーパーに面した一車線は、土日になると駐車場の順番を待つ車の列でいっぱい。
まるで、この一車線は、スーパーのために付いている・・・といった具合だ。
不景気だ、不景気だと言いながら、いったい何を買いに来ているんだろう・・・などと思いながら、渋滞を横目に事務所で借りている駐車場に難なく入っていくのは、ちょっとした優越感だが、世間は休みだと言うのに事務所に足を運ばなければならないというのも何とも余裕のない話だ。
駐車場から事務所へ歩く間、スーパーの裏口がよく見える。
平日には大型トラックが出たり入ったりしているところをよく見るが、時々そこに止まってる車がある。
パトカーだ。
一度、スーパーの裏口から出てきた警官がパトカーに乗り込むところを見た。
後部座席に座らされていたのは、買い物カゴを下げた主婦だった。
テレビの特番で「警視庁24時」なんかやってると、つい見ちゃうけど、まるでそんな感じ。
おそらく万引きだろう。
スーパーに陳列されているものの中で、普通に生活する者がお金がなくて買えないものなど、まずないだろう。
中高生ならスリルを味わうため。主婦ならストレス解消に万引きを働く・・・というケースが多いようだ。
心の病とは、何も智恵子のような場合に限ったことではない。
年もいかない子供ならいざ知らず、自分のダンナやカミさんが、こんなことで捕まって警察から連絡を受けたら、どんなにショックだろう。
故、S・キューブリック監督の「シャイニング」で、気の狂った夫が、女房や子供を殺そうとして追い回すシーンがあるが、ほとんどそれに近い心境じゃなかろうか?
信じていた者に裏切られるほど、ショックなことはない・・・よな。
だから失恋もつらんだろうけど・・・一方的に信じてる場合もある・・・けどね。
とにかく、スーパーには正面から入って、正面から出るよう心がけましょう。
決して裏口から、お迎えつきで出ることのないように。
帰れるウチがなくなっちゃうと・・・困るでしょ。
