Episode No.3018(20080430)
隙間

車やバイクで外出しているから、
滅多に酒を外では呑むことはない。
寝る前に家で呑む。

カミさんは呑めないので
テレビを見ながら独りで呑む

見ているのはたいてい
教育テレビか放送大学。

一見、疲れそうな内容だけど
新しい知識に触れて刺激を受ける方が
・・・かえって疲れを忘れる気がするんだ。

放送大学の
「映像による文学理解」という
講座を見た。

文学は暗示を呼び起こすもので
言葉は説明であってはならない。

文字はできる限り削らなければならず、
削られた余白の部分を感じさせることが大事。

・・・だと、フランスの詩人が話してた。

ゲーテの言葉にも
「今日は時間がないので
 手紙が長くなります」というのがあったな。

あと、付き合いの長い
グラフィック・デザイナー
「デザインは、どこに空白を作るかだよ」
・・・と言っていたのを思い出す。

仕事は説明の連続だ。

しかし、たくさん説明したから
充分にわかってもらえるとは限らない

・・・そういう点では文学と一緒。
むしろ人を惹きつける
文学に習わなければならない部分は
たくさんあるだろう。

与えられたスペースに
目一杯詰め込んだ文章やデザインは、
かえって読みづらい。

ここに書いている文章の区切りや
行の開け方が
次第に現在のようなスタイルになってきたのも
毎日繰り返し書いてきた結果だ。

言いたいことだけ積み重ねるのは
いわば、よう壁を作っているようなもので、
できるだけ水を通さないようにする行為。

どこか相手が自然に入ってくる
隙間や道を作っておかないと・・・
ただ、はね除けるだけのものになってしまい
・・・誘導することはできないだろう。

ああ、今日は時間があまりないので
文章が長くなってしまった・・・な。