Episode No.2891(20071126)
便利さの功罪

誰でも簡単にできること・・・は、
言い方を変えれば
能力もいらないこと、だ。

特別な技術や
能力がなくてもできるのは
素晴らしいことに違いないが・・・
特別な能力や技術を会得しようとしない
・・・怠け者も産み出してしまう。

先日仕事で一緒だったカメラマンが、
カメラマンという仕事
本当にやりづらくなったと言った。

デザイナーにも
同じような話を聞いたことがある。

誰もが手軽に
デジカメやパソコンを使って、
たいていのことはできてしまうので、
プロの活躍の場が
昔に比べると狭まってしまったと言うのだ。

よくよく考えてみると、
プロに頼まなければならないほどの
クオリティは求めないものも数多くある。

これまでは・・・
プロに頼むか、作らないで何とかするか、
2つにひとつしかなかった間を
自前のパソコンが埋めているだけ
・・・ということも言えるかもしれない。

ただし・・・
中にはパソコンとソフトを買ったから
デザインができると思いこんでいる人も
・・・少なくはない。

ビデオカメラと編集ソフトを持っていても
見るに堪える作品が作れるかどうかは
・・・まったく別問題。

だって・・・みんな日本語はできるはずなのに、
ワープロソフトの前で腕組みしてるでしょ。

道具を持てば
自分の能力を発揮するチャンスは与えられるが、
発揮できる能力がなければ
・・・つまり、宝の持ち腐れ。

道具を持てば
何かができるつもりになってしまうのは、
大人になれば
自然に字がうまくなるとか、
自然に料理や裁縫ができるようになる
・・・と思いこんでいた
子供時代の錯覚に似ている、ね。