Episode No.1509(20030625)
自分という物体

病は気から・・・と言うけれど
ある程度の年齢になってくると
やっぱり気力だけじゃ、どうにもならんな。

若い頃は肉体的な無理をしても
寝れば元に戻ったもんだけど
30代後半から40代になると
そうはいかなくなって・・・
嫌でも衰えを感じるもの。

むしろ、若い時の有り余る力なんて
パブル景気のようなもんで
長い間、生きていくには
そんなものなくて当たり前
・・・と思えるようにしておかないと
後が続かない。

バランスを崩していても
真っ直ぐ進める・・・なんてのは
もともと自然の法則に逆らってるからねぇ。

食を楽しむ気持ちは
持つべきたとは思うけど・・・
人間の肉体も、しょせんは
物理や化学変化によって反応しているから
気力も体力も
本当は単なる化学変化なのかもしれない。

気力の力を信じるのも
場合によっては、神風を信じるようなもので
奇跡を呼びたければ
まず奇跡が起こりうる環境づくりが大切だ。

ある朝、目が覚めたら
ドンと張り出した腹がグッと引っ込んでいる
・・・なんてことは、
宝クジで1等が当たること以上にあり得ない

私の漫画原作デビュー作となった
『今宵、エレベーターの中で』で
自分的に一番気に入っているセリフがある。

「誰も自分の代わりにクソしてくれる奴は
 いないんだぞ!!」


参考資料:「今宵、エレベーターの中で」作=でじたけ 画=流星光 プロデュース=剣名プロダクション 増刊特報/2003.5.1号(洋泉社)掲載