Episode No.1365(20030108):
忘れることは逃げること
時として、
忘れることが人間にとって幸せであるけれど・・・
物や自然は、決して忘れてくれない。
片づけていない場所は
つねにそのままだし・・・
破壊した自然は
カタチを変えることはあっても
二度と元には戻らない。
忘れて楽になるのは本人だけで・・・
たいていのことは、
覚えていることで問題の解決を導き出し、
あるいは他人を救い、
喜ばせることの方が多いんじゃないかな。
年をとって忘れっぽくなるのは・・・
長年つちかってきた自己防衛が
無意識ににじみ出しているのかもしれないな。
すでに何かをやってきた人なら・・・
本人が忘れても、まわりは忘れないだろうけど
そうじゃなければ、
本人が忘れてしまったら・・・
周囲からは、すぐに忘れられた存在に
なってしまうよ。
頭がパンクする、なんて表現があるけど
実際にパンクしている人など見たことはない。
忘れることによって楽になろうとしている人は
たくさんいるけど、ね。
忘れることと、克服することは雲泥の差だ。
真面目に生きることが
目の前の自然の法則に逆らわないことなら・・・
真面目とは、忘れないこと・・・だろうな。
だから人間というのは
自分の代わりに記憶してくれる道具を
あれこれ作り出そうとしているんだろうけれど、
道具も使わないと・・・
すぐ使い方を忘れちゃうから、ね。