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Fictional Talk No.014

架空対談 克服とは
田中角栄vsヘレン・ケラー


ありがとう!! アクセス10,000件突破スペシャル

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    2MB近くあります。

    digitake.au

  • でも、ちょっと聴きづらいから、やっぱり読まないとダメかも。
    とりあえず実験・・・ということでご勘弁ください。


「皆さん、ご無沙汰いたしました。私が第64代、自由民主党総裁、田中角栄であります。この度はdigitakeのアクセス1万件突破ということで、不肖、私田中角栄、あの世より舞い戻った次第であります。まぁコノー、平成大不況。政界再々編とも言われておるわけですが、何にしても私のように元気のある政治家がきわめて少ない。間もなく21世紀を迎える、この大切に時期にですよ。国民に希望をもっていただける政策をですねぇ、ハッキリとしたカタチで提示する、これが政治家の務めではないですか、どうですか皆さんッ」

「あの〜、角栄さん。これは演説会ではなく、対談なのですから、私にも少し話をさせてください」

「こりゃ、こりゃ失敬。つい懐かしくなってしまってねぇ、申し訳ない。・・・しかし、ヘレンさん。あなたは確か目と耳と口がご不自由な三重苦を背負われていたんじゃ」

「はい。2歳の頃に重い病気にかかって、光と音を失いました。耳が聞こえないので、当然、言葉というものを理解することもできず、口もきけませんでしたが、家庭教師のサリバン先生はじめ、皆さんの支援のおかげで、声を出すことはできるようになったのです」

「それは、ご苦労されましたな。しかし、いったいどうやって言葉を理解できたんです?」

「先生方の唇にさわって・・・、時には喉の奥まで指を入れさせてもらって、そのカタチを自分で真似たのです。どうです? ちゃんと言葉になっているでしょう?!」

「いやー、立派なモンです。世の中には、せっかく神様から授かった五体満足な体があっても、何の努力もしておらん人間が多いというのに、まったく頭が下がる思いです。かくゆう、私も幼い頃に病気をしたためにドモるようになってしまって・・・これが、いくら自分で正しく発音しようと思っても、うまくいかん。そこで、本を音読することで、それを克服した・・・ということがありました。法律書を読んでね。ヘレンさんほどのことはありませんがね」

「そうでしたか。角栄さんの力強さは、そんなところから生まれてきているのですね」

「人間、強く生きにゃあいかんのです。強く生きるためには、そりゃあ時にはオモテでは言えないような手を時には使うこともある。でもね、純粋な精神で戦って勝てればいいが、敵が正々堂々とくるとは限らないというのが現実であります」

「政治の世界のことは、よくわかりませんが、私は日本という国は好きです。3度行きましたが、どれも素晴らしい思い出です」

「そうです。日本は素晴らしい国なんだ。ここのところ関東地方中心に急に冷え込んで真冬日だというのに、沖縄では桜が咲いている。狭いようで広い。日本が狭く感じるのは、みんな都会に集まってきてしまうからでしょう? だから空いてる土地を活かして、またその土地を都会とダイレクトに新幹線で結んぶことによって日本がもっともっと発展できる。それが日本列島改造ということなんだ。そうでしょう?」


参考資料:「有名人・ウソのような本当の話」ユーモア人間倶楽部=編 青春出版社=刊
     「田中角栄の知恵を盗め」小林吉弥+プロジェクトK=著 主婦の友社=刊
     「世界の伝記 ヘレン・ケラー」加覧俊吉=監修 集英社=刊

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