Episode No.1238(20020813):義理と誠

年を重ねるごとに
求められるモノが増えてくる・・・
そのひとつに・・・「義理」がある。

好むと好まざるとにかかわらず・・・
長い時間生きてきたということは
それだけ大勢の人たちと関わりわもってきたということ。

学校に入れば学友ができ、
会社に入れば同僚がいる。
結婚すれば、両親が倍になり・・・
子供ができると
子供の友達やその親とも関わりを持つことになる。

日本人特有とも思える
この「義理」に対する考え方・・・
『日本人の行動パターン』という本に
ちょっと興味深いことが書かれていた。

「義理」とは「務めと道理」。
言い換えると「外部からの拘束力」。
つまり・・・
嫌々ながらでもしなければならない
体面を保つためのもの、という見方。

確かに、そういう側面もあると思う。
でも・・・
どうせやらなきゃならないことなら
楽しんでやった方がいい。

吹く風を冷たいと感じるか
それとも清々しいと思うか・・・
それは受け手の問題であって
風自体にいいも悪いもない。

受け手がどんな価値観を持とうが
あるものは・・・あるのだ。

現実にあるものを否定したり
悲観的に考えてばかりいたら・・・
生きてる価値さえ否定することになりかねない。

「義理」だと思うから億劫になる。
「誠」の気持ちを持てれば・・・
相手だって、きっと感じてくれる。

それでも感じてもらえないんだったら・・・
新しい出逢いをすればいいんだよ。

どんなに居心地のいい場所だって
いつまでもあるわけじゃないし、ね。


参考資料:「日本人の行動パターン」ルース・ベネディクト=著 福井七子=訳 日本放送出版協会=刊