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Episode No.742(20010111):不義理は世間を狭くする

ついこの間、紅白でピンクレディーを見たと思ったら・・・もう、今日は鏡開き。
おとといの夜・・・
年賀状の返事を出そうと思ったら、ポストから「年賀状専用」のシールが剥がれていた。

みんながメールを使い出すと、新年の挨拶もメールで充分だし、はるかに便利だと思うけど・・・
やっぱり年賀状はもらうと嬉しいよね。

年賀状もパソコンでキレイに印刷されたモノが多いし、うちもそうだったけど・・・
何か一言でも直筆があると格別に嬉しいモンだ。

パソコンで手軽に宛名まで印刷できるんだから・・・
せめて、その分、余裕ができた時間に「一言」書こうと思って、今年もそうした。
スペースが少ないんで・・・ホントに一言だけどね。

自分が嬉しいと感じるコトは、よほどのへそ曲がりでもない限り、人も喜んでくれるんじゃないかな?!

そういう心つがいを「面倒」と感じた瞬間に、人は離れていってしまう。
本当に自分が何かをやろうとしたら、ひとりでは絶対にできないから・・・
そんな場面になって、気がついたらまわりに誰もいなくなっていたなんてコトになったら悲しいよね。

とはいえ、こんな人間として当たり前のコトを真剣に実行できるようになったのは・・・
正直言って、ここ数年のコト。
ほぼ、ホームページをはじめてから・・・と言っていい。

独身の時は思ってるだけで、全然できなかったし・・・
年賀状なんて、すぐに返事を書けば簡単で済むのに・・・
時期を過ぎると手紙を書かなきゃならないと思うから、だんだんおっくうになって来たりする。

やらなくても、さほどの弊害はないようにも感じていた。
ところが結婚すると、相手の親類のコトも視野に入れないワケにはいかなくなるし・・・
子供ができると、今度は子供がどこで世話になるかもわからないと思うから、一層気をつかい出す。

見方によっては、だんだん窮屈になっていくようだけど・・・
別の見方をすれば、それだけ世界が広がるってコトでもある。

現にそうしていって、自分では思いも寄らなかったコトを知る機会は多い。
知らないで生きられれば、それでもいいコトも多いかも知れないけど・・・
そうは「人生」がおろさない。
素通りした標識に気づいていれば迷わなかった道・・・私自身、何度も歩いた。

若い時なら、まだいいけどね・・・時間も体力もあるから。
でも「もう少し早く」気づいていれば、もっと先まで行けたのに・・・なんてコトも間々ある。

ちなみに今から432年前の今日・・・
永禄12=1569年1月10日、信州・松本に3000俵の荷物が届いた。

受取人は武田信玄、差出人は上杉謙信。
そして、俵の中味は・・・塩。

「敵に塩を送る」という言葉は、432年前の今日できた言葉だ。

上杉謙信ほど懐が深くはなれないけれど・・・せめて味方には礼をつくせないと、ね。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊