Episode No.1222(20020725):ゲーム世代の憂鬱

昔・・・
弟が、まだ小学校高学年くらいの頃、
友達が大勢来ているはずなのに
イヤに静かなんで覗いてみたら
お互い誰と話すでもなくゲームボーイに興じていて
ゲームの順番を待つ者は、黙って漫画を読んでいた。

ちょうど10歳年上の私には・・・
何だか信じられない光景だった。

弟たちは、学校の成績もよく
まるでゲームのように「勉強」をこなしていた。

私や古くからの友人たちの場合は・・・
「勉強」そっちのけで
「遊び」ばかりに熱中していたものだが
幸か不幸かテレビゲームが今ほど普及する前だったから
「遊び方」は自分たちで工夫して作っていく必要があった。

もちろん同じ世代にもいろんな奴がいて・・・
弟の世代にもゲーム嫌いはいただろうし
私の世代にもインベーダーで年賀状配達のバイト代を
すべて使い切ってしまった奴もいた。

・・・が、
ゲームに興じながら子供時代を過ごした
今の20代後半から30代前半の人たちを
ゲーム世代とみると・・・

みんな同じ壁にブチ当たってもがいててるように見える。

自分で自分のルールを作ることが不得手。
してほしいことは主張するが、
自分が相手に自分の力で何かをしてあけることはできない。

つまりは・・・
学校の授業では教えてくれない
本来「遊び」から学習するはずの
人格形成や人間関係の形成といった部分が未成熟なんだ。

仕事も最初のうちは・・・
仕事の内容わ覚えるのに精一杯だし
教わったことさえしていれば、とりあえず格好はつく。

しかし・・・
20代後半から30代前半になってくると
それだけでは、とてもこなすことのできない仕事が出てくる。

自分で判断しなければならなかったり・・・
相手の立場を理解しなければ進めなかったり・・・

本当に自分の仕事になってきた時・・・
自分づくりをしてこなかったツケがまわってくる。

最もそれは・・・
「遊び」ばかりで「勉強」してこなかった
私の世代が、英語ができなくて困るのと同じだけど、ね。

20代後半から30代前半・・・
そろそろ、それまでの正しさだけでは認めてもらえない
そういう年代なんだと思うな。


参考資料:理解できない人たち