Episode No.1005(20011114):失敗を成功の元する方法

ボール・ベアー・ブライアント・・・
というフットボールのコーチがいるらしい。

その業績はよくわからないけれど・・・
プロスポーツの世界に達観した指導力が求められることはわかる。

いわく・・・「誤りを犯したら、するべきことはたった3つ」。

第一に・・・「誤りを認める」こと。

いやアレにはこんな理由があって・・・とか
それはアイツがこうだったから・・・と言っていたのではダメ
いずれにしても、それに気づかなかった自分がいるんだから。

第二に・・・「そこから学ぶ」こと。

人のふり見て何とやら・・・とは言うけれど
たとえば他人が間違っていたとしても
ああ自分じゃなくてよかった、とホッとしているだけで
学んでいる人は案外少ない。
その証拠に・・・いずれは同じ間違いをその人もする。
そうでなければ・・・交通事故は、もっと減っているはずだ。

最後・・・
第三に・・・「同じ誤りを繰り返さない」こと。

これは誰もが嫌な思いをした時に、痛烈に感じることだろう。
しかし、本当に繰り返さないためには・・・
第一と第二の条件をクリアしていなければならない。

何事も経験・・・というのは簡単だが
もっと言えば、簡単な逃げだ。

自分で歩くのもままならない赤ん坊だって・・・
生きていれば絶対に経験はするモンだ。

同じ経験を繰り返すのは、同じ過ちを繰り返しているのと変わらない。

一見、単調に思える日々の暮らしも・・・昨日と今日とでは確実に違う。
仮にまったく同じ行動をしたとしても・・・
昨日より今日の方が一日分、年をとっているはずだ。
それは誰も否定できないだろう。

昨日まで1時間かかってできたことが・・・
今日、59分でできたとしたら・・・それは進歩。
1時間以上かかったら・・・それは退化だ。

今までやってきたことが・・・
今まで以上に時間がかかるとしたら・・・
これから何ひとつ新しいことなど、できなくなってしまう。

「成功するかどうか、
 それは、失敗にどう対処するかで決まる」

・・・とは、デビッド・ファハーティというゴルファーの言葉。

仮に同じような失敗をしてしまったとしても・・・
せめて前回よりは早く失敗を処理できるようになっていないと、ね。


参考資料:「20世紀を感動させた言葉」ペギー・アンダーソン=編 ディスカヴァー21=訳刊