Episode No.833(20010427):正しい選択

今日、4月27日は・・・ソクラテスの命日、らしい。

BC399年なんて昔の話だから、ホントのところはどうだか誰にもわからないけれどね。
死因も不明確で・・・一応、毒をあおって自決したことになってる。

西洋倫理思想家の祖が、何でまた自殺なんかしたんだろう?

どうやら・・・
「人に勝つ弁論を若者に教え、心をまどわせている」
と世間からバッシングされたのを苦に自殺したみたい。

そういえば・・・ついこの間、青木昆陽の話をNHKでやってたね。

享保の大飢饉の時、サツマイモの栽培を幕府に提案し・・・
関東地方で初めてサツマイモの栽培に成功。
以来、飢饉に備えた食物としてサツマイモを全国に広めた学者だ。

サツマイモは、江戸時代の凶作時だけでなく
第二次大戦後の食べ物がない時にも大勢の日本人を救った。

そのルーツは、この青木昆陽にあるというワケ。

ところが・・・
青木昆陽がサイマイモの栽培に成功するまで
とくに関東地方で、サツマイモには毒があると信じられていたらしい。

時の権威学者、新井白石もこの節を唱え・・・
名もない若き学者だった昆陽をバッシングしていた。

当時、江戸の町奉行をしていたのは、あの大岡越前守忠相。
大岡越前の理解もあったおかげで・・・
昆陽は苦難の末、サツマイモの栽培に成功することができた。

ソクラテスの近くに・・・大岡越前のような人は、いなかったのかねぇ。

自分が、どんなに正しいと信じていても・・・
誰かに、それを理解してもらえないと・・・ソクラテスでさえ自殺しちゃう。
それが・・・やっぱり、人間なのかな。

もちろん・・・
誰かに理解してもらおうと思ったら
理解してもらえるだけの説得力は必要。

無条件に理解してもらったりすると・・・かえって怠けちゃうし、ね。


参考資料:「今日は何の日」PHP研究所=刊 ほかテレビとか