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Episode No.243(990607):バケの皮・・・はがれてませんか?

これからパソコンを始めたい・・・という、カミさんの幼なじみが遊びに来た。

彼女はフリーのカメラマン。
前々からパソコンはやりたいと思っていたらしいが、高価なカメラの機材も自前でそろえなければならない関係上、予算的になかなか手がまわらなかったらしい。
しかし、ここまでインターネットが一般化してくると、メールアドレスくらい持っていないと・・・ということで、ついにパソコン購入に踏み切った・・・ワケ。

パソコンを初めて購入する彼女にとって、メモリはいくつ必要か、プロパイダにはどうやって申し込んだらいいのか・・・というのは、まったく未知のお話。

ひととおり、そのあたりの概略を説明したうえで、話題はパソコンの使い方に移っていった。

これは常々感じていることなのだが、パソコンに限らず、道具が便利になればなるほど、言い訳ができなくなってくる。

「電話したけど留守だったもので」なんていう言い訳は、留守番電話が当たり前となった今、まったく通用しない。
まして携帯電話を持っている相手になら、なおのこと・・・である。

そういうことになってくると、その人間の真面目さ、マメさ、センス・・・というものがまったく浮き彫りにされてくる。

昔は定規を使って均一の太さでまっすぐな線がひけるだけで、グラフィックデザイナーを名乗っている人も少なくなかったが、パソコンを使って誰にでも簡単にそれくらいのことができるようになると、本来のデザインセンスが問われるようになる。

カメラマンの世界も同じ。
カメラが優秀になって、誰にでもキレイな写真を撮ることができるようになると、写真が撮れるだけでは商売は成り立たない。

こまめに返事を書く人にはメールもたくさん来るようになって、コミュニケーションの和はどんどん広がっていくが、いつ読んでるのかわからないような人には、やがてメールは来なくなってしまう。

便利な道具を手にする・・・ということは、それだけ自分が試されている・・・ということでもある。
中でも「0」と「1」しか持たないデジタル機器は、人間をも「できる人」と「できない人」にハッキリとふるい分けているようにも思える。


参考資料:とくになし

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