Presented by digitake.com   

 

Episode No.644(20000919):堂々と頑張る

シドニーでは、日本人選手が頑張っているね。
もちろん、ほかの国の選手も頑張っているはずなのに、どうしても日本人ばっかり目についちゃう。

オリンピックは、参加することに意義があるなんていうのは昔の話・・・。
今や金メダルをとれるどうかは、後々の人生を決めるうえでも重要な問題になっているらしい。

選手としての現役生活は決して長いモノではない。
しかし、その後にも長い人生があるワケで・・・。
同じメダルでも金を獲ったかどうかで、その後、進める道が決まってしまう・・・ようだ。

だから、というワケではないだろうけど、世界第2位になったのに・・・
「金が、いいですう〜」と言った水泳の田島寧子選手の言葉は、非常にアッケラカンとして新鮮だった。

ところで今からちょうど112年前・・・
1888年の今日、9月19日はヨーロッパで初めての美人コンテストが行われた日だ。
350人の応募者が写真審査で21人まで絞られ、この日、ベルギーの会場において美貌が競われた。

112年前といえば、日本では明治21年・・・
明治7年から東京に設置されはじめた「交代で番をする場所」・・・つまり「交番」が全国に配置されるコトになった年であり、小説家の菊池寛が生まれた年でもある。
そんな時代にヨーロッパでは美人の写真審査なんて・・・やってたんだねぇ。

ただし、残念なコトに現在のような水着審査はなかった。
私が今、残念がってもまったく意味はないが・・・。
水着審査が行われるようになったのは、1921年、アメリカでの美人コンテストが最初だ。

ヨーロッパ初の美人コンテストで優勝したのは、B・スカレ18歳。
彼女はこのコンテストで注目されたのがきっかけで、女優になったという。

スポーツの世界でも美人コンテストでも・・・持って生まれた才能や美貌に左右される面は多いと思う。
ただし、吉永小百合が50を越えてなお、美しいのは・・・それだけの理由ではないと思う。
放っておいたら、どんなにいい素材も、ただのガラクタだ。

世間の注目を集めるコトだけが幸せだとは思わないが・・・
何かを突き詰めて真剣にやっていたら、その力を試してみたくなるモノだろう。
注目されるのは、その結果に過ぎない。

もし、そう思えない程度のコトだったら・・・それは単なる自己満足。
自己満足でも楽しければいい・・・そう思う人もあるかも知れないし、それでいいコトもあるとは思う。
でも、自分しか幸せにできないモノは、宇宙にとって必要にされないんじゃないかな?!
宇宙にとって必要とされないモノは・・・やっぱり実現しないし、仮に実現できても寿命は決して長くない。

美人コンテストの是非をウンヌン言うつもりはないけれど・・・
少なくとも、見ている私たちも楽しいコトは確か。
オリンピックだって・・・同じ日本人が世界の舞台で活躍しているところを見れば勇気がわいてくる。

生まれてきたからには逃げ腰にならず、堂々と頑張るしかないんだな、やっぱり。
それが自分のためでもあるし、みんなのためにもなるはずだ。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊 ほか