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Episode No.111(990104):目標を持とう!!

皆さん、今年の目標はたてましたか?

学校に行ってる頃は、半ば強引に立てさせられた「自分の目標」。しかし、大人になると、よほど意識しないと自分なりの目標を持つことはできない。他人から課せられる仕事上のノルマは別として。

幼い頃は放っておいても毎年「できる」ことが増えて来る。

置かれたままの姿勢しかとれなかった赤ん坊は、自力で寝返りがうてるようになると反対側の世界を見ることができる。
やがて這うようになると、違う場所の景色も知り、立って歩けば視点も高くなって、より遠くまで見渡せる。

それから見る見るうちに身長が伸びるが、身長の伸びが止まったたあたりから本当の競争が始まる。
放っておいただけでは何もできるようにはならない年齢になると「できる人」と「できない人」の差が、だんだん開きはじめる。

昔、おじいちゃんやおばあちゃんから、スラスラっと文字がつながった手紙をもらった時には「大人になると自然にこういう字が書ける」ものだと思っていたが、いまだに私の書く字は小学生の頃と変わらない。

成長とともに重くのしかかってくるのが義務。
歯も生えていない赤ん坊はミルクしか飲めないが、そのかわり歯を磨く必要もない。

大人になると、それぞれに果たさなければならない義務が増えるが、それは「大変なこと」であると同時に恰好の「言い訳」にもなる。
自分でやろうと決めたことができなかった時に、その「言い訳」が役に立つ。

でも、その繰り返しをしていたのでは一歩も前に進まない。体力が次第に衰えてくることを計算に入れれば、確実に退化の一途をたどることになってしまう。

「自由に呼吸しているというだけでは、生きているとは言えません」

とは、ゲーテの言葉。かと言って、いきなり大それたコトができるはずもない。
さらにゲーテは言った。

「誠実に君の時間を利用せよ! 何かを理解しようと思ったら、遠くを探すな」

さて、今年は何をしようか・・・。1年経って「今年はコレをやった」と言えるような何かを・・・!!


参考資料:「ゲーテ格言集」高橋健二=編訳 新潮文庫=刊

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