Episode No.384(991118):アジア人として サラリーマンの平均生涯所得って・・・今、2億円くらい、かな?! 22歳で社会に出たとして、65歳まで働くとすると43年間・・・年平均465万円ちょっとというコトになる。 そのサラリーマンの平均生涯所得の、なんと10倍以上の収入をわずか半年から1年足らずで稼ぎ出す女性がいる。 最近は『ノッティングヒルの恋人』や『プリティ・ブライド』で注目を集める女優・・・と言えば? ・・・ジュリア・ロバーツは、現在ギャラが世界一高い女優と言われている。 そのギャラ・・・出演作1本あたり22億円也。 実は、この金額が彼女の現在の時価。 次回作では、おそらくこれくらいのギャラがとれるだろうという情報筋の見方で、これに匹敵する2000万ドル男優には、ハリソン・フォード、メル・ギブソンが挙げられる。 女優では『ゴースト』のデミ・ムーアが1500万ドル(約16億円)でトップだったが、新作のヒットでジュリア・ロバーツが一気にトップへ躍り出た。 ハリウッドでは若手大物女優が不在だった'80年代末。 ジュリア・ロバーツは、デミ・ムーア、そして『恋人たちの予感』のメグ・ライアンらとトップ争いを続けてきた。 大衆がスクリーンに求めていたのは、スクリーンに求める往年のスターが持っていた華やかさ・・・。 どうやらテレビサイズの親しみやすさだけでは、2000万ドル俳優にはなれないようだ。 ところで日本映画の場合の制作費は・・・いろいろと見てみると、大作と呼ばれるもので、だいたい10億円・・・黒澤作品でも、やっと20億。 通常は、5億円程度・・・といったところだという話は前にもした、ね。 それでも巨大プロジェクトであることに変わりはないが、ジュリア・ロバーツには到底出てもらえない。 もちろん、金さえかければいい映画ができるというワケではないだろう・・・ハリウッドにも駄作は少なくないと思うし。 しかし、本物の文化は悲しいかな余裕のあるところにしか生まれない・・・というのも事実だろう。 街ができていくのは、まず食べ物を売る店から・・・いきなり映画館やビデオ屋ができるコトはない。 ハリウッドが、これだけの大金を人気俳優に支払っても映画産業が成り立つのは、マーケットの大きさがあるからだろう・・・英語圏の強み、だ。 国内だけだと限定しても、アメリカの人口は日本の約2倍。 仮に全国民の0.1%・・・1,000人に一人がその作品に金を払ったとしても日本国内より、アメリカ国内の方が倍は儲かる計算になる。 そういう意味で21世紀に注目されるのは、何と言っても中国・・・12億人と言えば日本の10倍だ。 まずは食べ物を売る店から・・・だが、いつまでもこのままではないだろう。 世界に通じるアジアの俳優・・・と言えば、ジャッキー・チェン。 最近はハリウッドでの活躍も目立つが、拠点はあくまでも香港だ。 以前、ジャッキー・チェンは雑誌のインタビューで、こんなコトを言っていた。 「これから世界一になろうと思ったら・・・アジアだよ」 ・・・で、どうする? 日本人としては・・・???
参考資料:「日経エンタテイメント 1999.11月号」日経BP社=刊 ほか
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