十字架
Cross.
キリストが
十字架にかけられて処刑されたことから、
今では十字架そのものが
キリスト教の象徴となったけれど…、
もともとは処刑の道具なんだよね。
キリスト教に限らず
人間が宗教観をもったり、
宗教を必要とするのは、
やがて誰もに訪れる“死”について
思いを巡らせるからだろう。
仏教では九相図(くそうず)と言って、
屋外にうち捨てられた死体が、
腐り落ち、虫がわいて、
やがて骨だけになつて朽ちていく経過を
九段階にわけて描く絵画があって、
美貌の日本画家、松井冬子も、
おどろおどろしい筆を走らせている。
“死”をタブー視せず、
リアルに受け止めて、
今ある“生”を尊ぶというのが、
大方、宗教の考え方であろう。
死という十字架を背負うことが
…生きているということなのだ。
だから…人生、日々更新。
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