Episode No.3911(20110307)
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Anyone can die once. その(1) 春の別れ

が一歩ずつ近づいてきている。
冬が最後の抵抗とばかりに
時折冷たい風を吹かせているが、
それでも着実に季節は移り変わりつつある。

この桜の蕾がふくらみを見せ始める頃、
盟友はこの世を去った。
2004年3月11日のことだ。享年41歳。

7年前…
3月9日は奴の一人息子の3歳の誕生日だった。

息子の誕生日を自分の命日にしては面目ないと、
必死で命をこらえて、翌々日の11日に逝った。

奴の息子も今年は10歳になるんだな。

命芽吹く春が近づいてくるこの季節は、
静かに去っていた友を思い、
“死”について考える季節となった。

戦争の真実を知ることによって、
平和を願うのと同じように、ね。

高校2年の時
同じクラスになったのが奴との出逢いだった。

卒業後はそれぞれの道に進んだが、
奴が26歳で結婚した時、
二次会の幹事を引き受けてから、
また頻繁に会うようになって…
とうとう同じ会社で働く機会を得、
そこから独立して2人で会社をはじめた。

奴が取締役のまま亡くなったのは、
会社をはじめて7年後のことだった。

今年、会社は14期を終え、15年目に入る。

2人で始めた会社は、奴と2人でやっていた頃より、
その後の歴史の方が長くなる。
…そう思うと今年は例年にも増して感慨深い。

そんな間柄だから、
奴のことを書き始めたらキリはないけれど、
ここではもう少し一般的なテーマに広げて、
今週は“死”についてあれこれ語りたいと思う。

“死”に少しでも興味のある方は、
…どうぞお付き合いのほどを。

To be continued...

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