当たり前のようにあった橋が
或る日突然なくなってしまった時の
不便さを考えてごらんよ
It is hard to maintain the thing in the commonplace.

昨日話題にした若者たちの試みに、
かなり批判的だったのには理由がある。

実はその前に「噂の東京マガジン」で、
戦後に作られた橋が老朽化して、
いつ崩れるかわからない
…という噂の現場コーナーを見た。

それも取材されてたのは地元、横浜。

横浜には橋が多くて、ざっと2,000くらいあって、
うち１割近くが損壊の危機にあるという。

トンネル落盤事故があったおかげで、
トンネルだけでなく
橋などの見直しも進んでははいるようだけど
…いかんせん予算がない。

とりあえず使えてるからと放置され続けたものの、
ちょっと大きな地震でもくれば、
ひとたまりもないのはわかりきったこと。

さらに沿岸では、
津波の際に避難路となっている
橋が落ちてしまったら…逃げられなくなっちゃう。

今のこの一見平和な生活は、
かなり限界ギリギリのところで保たれているわけだ。

実際、都市計画というやつは、
予算規模は大きいし、
さまざまな利権もからむから、
よほどのことがない限り、
抜本的な見直しはしづらいもの。

そのよほどのこと…が、首都圏においては、
関東大震災であり東京大空襲であったの事実。

結局、壊れるまで直さない…というのが、
悲しいかな歴史の常だ。

最も一個人において、それは
病気にならないと
健康のありがたみがわからないのと一緒。

道具は進歩しても、
人は進化していないんだよ、ちっとも。

今は今のためにあるのだが、
未来につながる今を作らなければ、
今がピークで後がなくなっちゃう。

当たり前にあると思っているものも、
維持することはきわめて大変なことだよね。