Episode No.3106(20080811)
人類は戦争で何を学んだのか?

NHK BSで
東京大空襲に関するドキュメンタリー
2本立て続けに見た。

2本とも、
戦後60年を経て明らかにされた
アメリカ側から見たドキュメンタリーで・・・

1本は・・・
軍需工場をターゲットにした精密爆撃か、
戦意を喪失させるための無差別な絨毯爆撃か、
・・・という空軍内部の葛藤と
最終的に絨毯爆撃となった経緯について。

戦前、日本を含む軍事大国が集まって
取り決められたという「戦争のルール」には、
無抵抗の市民を狙った無差別爆撃は、
はっきりと禁止されている。

それをまず破ったのが・・・日本とドイツ。
誤爆からはじまった無差別攻撃合戦。

或る職業軍人は、
狙った場所だけを破壊する
精密爆撃こそ、職人技だと自負し・・・
また、或る職業軍人は、
軍人である以上、個人的な感情は一切挟まず、
軍部の命令を遂行することがプロの仕事だと考える。

新兵器・焼夷弾の威力を知りたいという軍部と、
銃弾爆撃のためにすでに準備されてしまった
2,000機のB-29を今さら使わないわけにはいかない
・・・という組織の理論と商売の理論
・・・もみ消されてしまった人道。

ことは人殺しで
「間違っていた」では済まされないことだが、
本当に必要かどうかわからない
ダムや道路に巨額の税金をかけているのも
・・・まったく同じだな、と思った。

人類は戦争で何を学んだのか?

この手のドキュメンタリーのラストは
・・・いつも同じ言葉で締めくくられる。

もう1本の話は・・・また、明日。