今年は本当に大勢の日本人が亡くなった。

いや、おそらく日本人だけじゃない。
そして、人間だけじゃない。

三島由紀夫が自決一週間前のインタビューの中で、
こんなことを言っている。

残酷さを知るには、
ひとつの死体を観察すれば充分。

死体の数が多すぎると、
まず数えるしかなくなってしまう。

それが場末の心境だ。

…と。

震災に限らず、
何気なくニュースで見流してしまう事件や事故において、
亡くなった人の数が多いと大事件。
少なければ、そうでもない事件。
…なんて、つい考えてしまうだろう？

10人亡くなれば、10通り…
100人亡くなれば、100通りの人生があるのに、ね。

死を身近に感じることは、
とても恐ろしいけれど…
しっかりと生きるためには忘れてはならないことだと思う。

この世の中で忘れてもいいのは…
別れの悲しみと、
愛の苦しさくらいかもしれないねぇ。

それでは、皆さん…今年もお疲れさまでした。
どうぞ、よいお年を…。