外食をする場所は、だいたい決まってる。
蕎麦を食うなら、あそこかあそこ…だし、
ラーメンはあそこのが好き。
天丼を食うならあそこで、親子丼はあそこが美味い。
オムライスは、あそこ…で、中華はあそこ。
刺身を食うなら、近場ならあそこだけど、
できたらあそこまで行ってのんびりやりたい。
仕事で出かけていった先で
店を探すことも、しばしばあるけど…
繰り返し行く場所には決まった店がある。
それでも飽きないんだよ、
食べることに関しては、ね。
だって…何度食っても必ずまた腹は減るから。
同じように…
何度会っても、また会いたくなる人やモノっていうのは
…何が違うんだろう?
食い物なら、
これを食べると腹が一杯になる
…ということがわかっていても食べたくなるが、
先のわかった話は、
繰り返し聞いてると飽きちゃうはずなのに。
ところが…
優れた音楽や物語は、
先がどうなるかわかっていても、
繰り返し観たり聴いたりしてしまうよな。
違いは…味だな、食べ物と同じで。
考えてみたら何かを食いたいと思うのは、
決して腹を満たすためだけじゃなくて、
何かを味わいたいからだものな。
人は生まれた瞬間から
死に向かっているわけだけで…
合理性のみを追求していけば、
ともすると生きていること自体が
無意味に感じられなくもないけれど
…結果より、結果を導くプロセスが大事。
そうだ、人生は味わうためにある。