若い頃には何かにつけて、
古いものはダメで、
新しいものがいい…と思い込んでいた。
しかし、それは、
つまり、古いものの良さを
知らなかっただけの話。
勉強不足の私でさえ、
そういうことに気づく年になってしまった。
滝川クリステルさんがラジオで
コルクの生産について話していた。
まぁ、話してる内容は
放送作家が調べて書いたものだろうとけど。
コルクの一番の原産国はポルトガル。
ワインに使うコルクは、今時分収穫されるらしい。
オーク材だけでなく、
木から作られるものはみな、
森林を伐採しているようなイメージでいたが、
コルクの収穫はそうじゃない。
樹皮ははがすが、木は切らない。
その樹皮が元通りになるのに9年かかるので、
同じ木から収穫するのは9年に一度。
ちなみに、木の寿命は約200年だという。
昔からあるものっていうのは、そうやって
共存してこられたから今も変わらずあるんだな。
樹皮をはがす職人がいて…
その職人が9年に一度同じ木に出逢う。
最初の頃は新人で、
次に来た時には一人前になっていて、
その次はもうベテランで新人を連れてたりする。
4回目に同じ木の前に立つ時には、
もう定年に近くになっていて…
自分がやってきた仕事を走馬燈のごとく思い返す。
…なんてドラマが見えてくるようだ。