Episode No.3689(20100622)
九年に一度の収穫

若い頃には何かにつけて、
古いものはダメで、
新しいものがいい…と思い込んでいた。

しかし、それは、
つまり、古いものの良さ
知らなかっただけの話。

勉強不足の私でさえ、
そういうことに気づく年になってしまった。

滝川クリステルさんがラジオ
コルクの生産について話していた。

まぁ、話してる内容は
放送作家が調べて書いたものだろうとけど。

コルクの一番の原産国はポルトガル。
ワインに使うコルクは、今時分収穫されるらしい。

オーク材だけでなく、
木から作られるものはみな、
森林を伐採しているようなイメージでいたが、
コルクの収穫はそうじゃない。

樹皮ははがすが、木は切らない。
その樹皮が元通りになるのに9年かかるので、
同じ木から収穫するのは9年に一度。
ちなみに、木の寿命は約200年だという。

昔からあるものっていうのは、そうやって
共存してこられたから今も変わらずあるんだな。

樹皮をはがす職人がいて…
その職人が9年に一度同じ木に出逢う。

最初の頃は新人で、
次に来た時には一人前になっていて、
その次はもうベテランで新人を連れてたりする。
4回目に同じ木の前に立つ時には、
もう定年に近くになっていて…
自分がやってきた仕事を走馬燈のごとく思い返す。

…なんてドラマが見えてくるようだ。


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