Episode No.3682(20100614)
再就職先は画家

唯一、欠かさずに見ているTV番組「日曜美術館」

今週知った画家、アンリ・ルソーもまた、
100年も前の人だというのに、
まるでつい最近の
イラストレーションを見ているような感覚にとらわれた。

後世に残る作品は、つねに新しさを感じさせてくれる。

ただ、こうした芸術家の話を聞いていて、
いつも思うのは…
いったいどうやって生計を立てていたんだろう
…ということ。

アンリ・ルソーの場合、
その疑問は簡単に解けた。

48歳まで税関の職員として務め、
退職後は年金暮らし。

日曜画家から本業の画家として活躍したのは
50代になってからだった。

芸術家の芸術家たる所以は…
本当に自分が描きたいものだけを描くことで、
頼まれたものを創るのは職人の仕事である。

そう考えてみると…
たとえ売れない絵でも、
自分の描きたいものだけを描く
日曜画家の方が、よほど芸術家らしいな。

よく、サラリーマンが定年後に、
急に老け込んでしまったりすることが
あると聞くけれど…
新しい仕事を作り出す能力
人生を豊かにする秘訣のように思う。

結局…生きることは仕事をすること、だからね。
仕事が作れないとバランスを崩すことになる。


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