唯一、欠かさずに見ているTV番組「日曜美術館」。
今週知った画家、アンリ・ルソーもまた、
100年も前の人だというのに、
まるでつい最近の
イラストレーションを見ているような感覚にとらわれた。
後世に残る作品は、つねに新しさを感じさせてくれる。
ただ、こうした芸術家の話を聞いていて、
いつも思うのは…
いったいどうやって生計を立てていたんだろう
…ということ。
アンリ・ルソーの場合、
その疑問は簡単に解けた。
48歳まで税関の職員として務め、
退職後は年金暮らし。
日曜画家から本業の画家として活躍したのは
50代になってからだった。
芸術家の芸術家たる所以は…
本当に自分が描きたいものだけを描くことで、
頼まれたものを創るのは職人の仕事である。
そう考えてみると…
たとえ売れない絵でも、
自分の描きたいものだけを描く
日曜画家の方が、よほど芸術家らしいな。
よく、サラリーマンが定年後に、
急に老け込んでしまったりすることが
あると聞くけれど…
新しい仕事を作り出す能力が
人生を豊かにする秘訣のように思う。
結局…生きることは仕事をすること、だからね。
仕事が作れないとバランスを崩すことになる。