Episode No.3481(20091022)
感傷と食欲の秋

うちには今、3つの水槽がある。

1つ目の水槽は120cmもあって、
水が半分くらい張ってあり、
メダカや小エビが流木の隙間を泳ぎ回っている。

2つ目の水槽は金魚専用
子供たちが縁日で捕まえてきたものだが、
体調は5倍くらいになって10cmを越えている。

3つ目の水槽にも金魚がいる。
カミさんがパートで働く介護施設の縁日で
残った金魚を20匹くらいもらってきたのだが、
前述した金魚専用の水槽に入れるには
大きさがあまりに違い過ぎるので、
虫かごを臨時の水槽にしたものだ。

加えて、以前
同じようにもらってきた金魚を
そのまま金魚用の水槽に入れたところ、
何か病気が蔓延してしまったらしく、
もといた金魚が瀕死の状態に陥り、
うち1匹が息絶えてしまった。

幸い水を入れ替えることで
残りの金魚は元気を取り戻してくれたが、
そうした教訓から、
いきなりもらってきた金魚を一緒にするのは避けた。

3つ目の水槽にいた20匹近い金魚も、
その後バタバタと死んでしまい
今残っているのはわずか3匹。

しかし、この3匹はどうやらうちの環境にも慣れて
すくすくと成長を続けている。

仕事から戻って、鞄を置きに部屋に入ると、
まず1つ目と2つ目の水槽が目に入る。

部屋の明かりがついて誰かが通りかかると、
メダカや小エビ、金魚たちは
エサが降ってくることを期待して
通路側の水面に集まってくる。

洗面所に行くと3つ目の水槽でも
同じような反応が見られるようになった。

そうして催促を受けると、
自分のエサもまだだというのに、
まず3つの水槽を巡ってエサをやる。

水面に細かなエサの輪が、
まるで夜空に開く花火のように広がっていく。

水槽を真横から見て見ると、
小エビは器用に立ち泳ぎをして、
広がっていくエサを追いながらバックしていく。
その姿はムーンウォークしてるみたいだ。

それでも…寿司屋に行きゃあ、
甘エビは頬ばっちまうし、もちろん刺身も大好物。
メダカの刺身なんてないけど、さ。
酒の肴にししゃもは最高だと思ってる。

勝手なもんだよな…。


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