Episode No.3461(20090929)
無責任な笑い

映画界が
ちょっと元気を取り戻してきたと思ったら…
ここんとこのテレビはいったいどうなっちゃってるんだい?

どのチャンネルを見ても
同じお笑い芸人と同じ司会者ばっかり。
いったいどの局の何を見ているんだがわからん。

そもそもテレビ自体が
コマーシャルを見せるために番組を作っているわけだから、
仕方ないといえば仕方ないのかもしれないけれど、ね。

それにしても、
お笑い芸人の芸でない悪ふざけトークにも、
そろそろ飽きてきたよなぁ…。

笑いの質自体が、よくない。

何でもいいから、
おもしろそうなものを半ば強引に見つけて、
一緒にバカにして笑ってやろう…という感じが、
イジメを助長しているかにも思えてくる。

ビートたけしさんやきみまろさんの笑いとは
似て非なるものだろう。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
…という有名なギャグがあるけど、
こういう不滅的なギャグには、やっぱり哲学があると思う。

他人のことを見て笑っちゃうんだけど…
ひょっとしたら自分もそうかも知れない、なんて思う。

誰かを無責任に笑うだけではない本物の笑い。
チャップリン寅さんにもそういう良質の笑いがある。

喜劇も悲劇も表現として
人に何かを与えようという以上は…
見た目だけでなく、
栄養まで心がけていないと長続きはしないだろう、ね。


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