Episode No.3383(20090630)
スターの気まぐれ

昨日紹介した石原裕次郎特集
ゲストは作詞家で作家のなかにし礼さんだった。

なんと、なかにしさんが歌謡界にデビューする、
そのきっかけを作ったのが裕次郎だったんだって。

新婚旅行でなかにし夫妻が訪れたホテルに、
たまたま裕次郎一行がいて、
バーのカウンターで独り呑む裕次郎と遭遇。

裕次郎自慢の長い足は
カウンター席に座ったまま床に付いていたという。

新婚のカップルをつかまえて、
気さくに呑む裕次郎は、
当時シャンソンの訳詞をしていたなかにしさんに
「日本人なら日本語の歌を作れ。
 作ったら持って来い」
…と言ったらしい。

大スターが言ったその言葉を
新婦は冗談だと決めつけたが、
新郎のなかにしさんは本気にとらえた。

それから1年後…
なかにしさんは作詞作曲した曲をテープに撮り、
石原プロの門を叩く。

さらに10ヶ月後…
石原プロからレコードにするという突然の連絡が。
かくして歌謡界になかにし礼の名が踊ることになる。

人生を劇的に変える出逢いとかきっかけというものは
…結構、こんなものなのかもしれないね。

以来、交友を深めた裕次郎&なかにしコンビ。

裕次郎最期の楽曲も
裕次郎自らがなかにしさんに依頼したもの。

曲名…「わが人生に悔いなし」。


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