Episode No.3355(20090528)
言葉足らず

「私はどんな目にあっても決して落胆しない。
 価値ある仕事をやり遂げるための必要条件は3つある。
 第一に勤勉、第二に頑張り・・・
 第三に常識である」・・・トーマス・A・エジソン

…という書き出しで、
7年半前に考えた時の私の結論は…

常識とはその企画を売り込むために不可欠な
現状把握ということじゃないのか

…だった。

今あらためて考えてみると、
状況把握より大切なことがある
…いや、具体的な状況把握として、
まず察知しなければならないことがあることに気づいた。

それは…
相手の気持ちを知ることができるかどうか、だ。

常識と、とらえていることの多くは
実は自分の常識や自分が属する組織の常識であって、
世間の常識や
目の前にいる相手の常識ではないことが間々ある。

まずは自分が常識と考えていることを
疑ってかからないと、
真意は一向に相手には伝わらないし、
相手が望むことも
知らず知らずのうちに拒絶してしまってることがある。

いわゆる「壁を作っている」状態だ。
常識のとらえ方…が「壁」なんだね。

常識と思っているから説明しない。
あるいは説明できていないこと。
ようするに「言葉足らず」でいることが、
相手から見れば
こちらの常識を疑うことにもなりかねない。

相手の立場に立つという意識が大切であることを
言葉ではわかっていても…
過剰な防衛本能や
世間知らずでいることによって、
やっていることは
相手が自分と同じだと思う錯覚であったりする。

相手も自分と同じだと信じようとする
…それがとくに仕事のうえでは「甘さ」ということにもなる。

違うことが前提。
どう違うのかを明確にすることが勤勉で、
自分の考えを押しつけようとするのは
頑張りではなく…ただの、わがままだよ、なぁ。


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