Episode No.3338(20090508)
トランジスタラジオ感

別に持病があるわけじゃない。
ただちょっと運動不足なだけ。

それなのに「死」を語るなんざ、
たいした贅沢な話で分不相応だろうけど、
それでも感じるものがある。

思い返せば何故かしら、
「死」を意識して生きてきたように思う。
別に戦時中に生まれたわけでもないのに。

幼い頃、母親に何気なく尋ねた
「人はいつか死ぬんだよね?」という一言。

三輪車に乗って、
パーッと走っている時に、ふと感じた。

そのまま井戸端会議をする
母親の足下まで走っていったのは、
まだ小学校に入る前だったと思う。

近所のおばさんとの話に夢中だった母は
「そうよ」と軽く答えた。
それが、ものすごくショックだった。

現実はいつもショッキングだ。

その後、小学校高学年の時、
同じ学校に通う兄弟が交通事故に遭って、
兄が亡くなった。

高校1年の時、仲が良かった友人が、
やはり交通事故で亡くなっている。

年と共に「死」は身近になってくる。

突きつけられた現実を
一つずつ認めていくことで
大人になっていく…はずなのに、
実は現実から逃げる方法ばかり
…考えるようになったりしてね。

だけど、そんな誤魔化しが通用するほど
…人生は甘くない。

50前の未熟者が考え込むこっちゃないけど、ね。
年齢はカンケーないよ、やっぱり。


| 人生日々更新 | 最近のBacknumber | 架空対談 | 教育論 |