Episode No.958(20010920):事実と現実

今日もまた時間があまりないので・・・ヘ理屈でお茶をにごすことになりそうだ。

「事実」と「現実」の違い、についてちょっと考えてみた。
辞書には、こうある。

【事実】実際に起こった、または存する事柄。

【現実】頭の中で考えるだけの事でなく現に実際こうであるという状態・事実。

さらに・・・

【真実】うそや飾りのない、本当のこと。まこと。

辞書を見る限り、「事実」も「現実」も・・・
そして「真実」にも大きな違いはないように思える。

ところが、実際には大きな違いがあると思うんだなぁ。

例えば・・・そうだな
ひとり暮らしの独身男の元へ、意中の女の子から電話がかかってきたとする。
内容は・・・まぁ、何でもいいや。

そりゃあ、淋しい時に可愛い声のひとつも聞けたら嬉しいに決まってる。

しかし・・・
男は、その直前に
「今、自分がやろうとしてることが済むまでは、ひとりで頑張ろう」と
決心したばかりだった。

この場合・・・
男にとっての「現実」は・・・
頑張るつもりでいたけど、電話がきたから仕方ない、という半ば言い訳に近いもの。
女にとっての「現実」は・・・
ひょっとしたら、ちょっと元気づけるつもりが、
なかなか電話を切られてくれなくて困っていることなのかも知れない。

そして「事実」は・・・
2人が電話をしている間、何分かの時間が流れた、ということだ。

つまり・・・「現実」っていうのは人によって違う。
同じ「事実」を前にして
実は見えているものも、感じているものも・・・実は違う。

よく会議などで「現実問題としては・・・」なんて発言をする人がいるけど
それは、その人にとって都合のいい解釈の「現実」であることが少なくない。

法廷で争われるのも・・・何が「事実」に近い「現実」かということ。

それでは「真実」とは・・・何だろう?
少なくとも「現実」に振り回されていると・・・なかなか見えない。

「現実」に振り回せれるっていうことは・・・
実は自分に振り回されてるだけなんだよ、な。

今日もまた時間があまりない・・・と書いたけど
今日も間違いなく、24時間あったはずだ。

もちろん、ほかの仕事が忙しかったせいもある。
だけど・・・
往々にして迫ってくる「現実」は、やっぱり自分が作った「現実」だ。


参考資料:ここはグッと・・・