かくして「七人の侍」は始動した。
製作開始できたことは幸せだったが
…始まってみると地獄の日々。
血を吐くようなシナリオ作り。
気が遠くなるようなロケ地探しの苦労。
そして、製作会社である東宝との予算交渉。
何度も製作中止のピンチを超えて
作品が仕上がったのは、もはや奇跡。
優れたドラマには、
そのドラマ以上に
ドラマチックな舞台裏があった。
普通の流れでいけば
絶対にできないことができた時、
はじめて歴史になる。
普通の流れでいる時には
歴史に何も書くことはない。
実際に年表を見ても書かれているのは…
初めて何かができた、とか
内閣が変わった、とか
ありえないような事件が起きた、とか
…そういったことだけだ。
さて、自分の人生の年表には
今何が書かれているのか?
そして、書き残せそうなことに
自分は向かっているのか?
歴史に刻むことを楽しみに
…今の傷みに耐えよう。