Episode No.349(991008):風が吹けば・・・ オケ屋が儲かる。 じゃあ、法ができれば・・・というのが今日の話。 今から52年前の今日・・・1947年10月8日。 政府は国民一世帯あたりに1個、あるモノを配布した。 何だと思う? 答えは・・・電球。 1947年というと昭和で言えば22年。 この頃、サラリーマンの平均月収は3,542円だった。 もちろん貨幣価値が今とは、だいぶ違うけれど・・・。 ちょっと不思議に思ったのは、この生活実態調査を実施したのは総務庁などではなく、警視庁だったコト。 総務庁が発足したのは1984年だから、この時には調査できるワケもないんだけれど・・・。 何故、警察が調査していたかというと、ヤミ市の実体調査を兼ねていたため。 この頃、全生活費の75%はヤミ買いされていたという。 まだ、それくらい物がない時代だから、電球1個でも配給されたのは、国民にとってかなり助かったに違いない。 しかし、待てよ・・・。 当時のサラリーマン平均月収が載っている「昭和・平成家庭史年表」で同じ昭和22年の他項目を見ると、まだまだ元気の良かった映画界で、アップが流行・・・とある。 確かにスクリーンいっぱいに大写しのスターが登場すれば、ファンは大喜びだろうが、どうも理由はそれだけではないらしい。 ロング・カットを写すためには、人物のまわりまで充分にライトを照らさなければならない。 一方、アップならライトを照らす範囲は少なくて済む。 つまり、この当時は電力不足でライトがたくさん使えなかったために、アップが多くなってしまった・・・というワケ。 無論、年表の箇条書きを読んだくらいでは真相は充分にわからないが、たかが数カ所の撮影所でさえ電力が不足している時代に、政府は何故、一世帯に1個の電球を配ったのか・・・。 はたして、それは本当に役に立つモノだったんだろうか? ・・・疑問だ。 今週、水曜日・・・10月6日。 テレビ朝日「ニュースステーション」の顔、久米宏が14年間目にしてその席を降りた日のニュースで、来年7月から2,000円札が登場するコトを知った。 新しい単位のお金の使い勝手は・・・まぁ慣れだろうけど。 新札発行のニュースが流れて、印刷業界や銀行のATM機などを扱っている株が急上昇したという。 それを事前らに知っている政治家が株を買っていたら、その日一日で大儲け・・・とは久米の指摘。 インサイダー取引だけどね・・・見つかれば。 新しい政策を実施するために使う金は1,000億円あっても足りないかもしれないが、仮に1,000億円を動かしたうちの0.1%でも個人のフトコロに入れば・・・。 こりゃあ・・・デカイよなぁ・・・。
参考資料:「今日は何の日」PHP研究所=刊 「昭和・平成家庭史年表」下川耿史/家庭総合研究会=編 河出書房新社=刊 ほか
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