Episode No.3268(20090216)
賢さが不幸のはじまり

約束は・・・いとも簡単に破られる。

約束を破らない最良の方法は
・・・約束をしないことである。

これが、多くの「一般的に懸命な人」の答え。

かつて・・・
三島由紀夫が大蔵官僚だった時、
お偉い人のスピーチ原稿を頼まれたが
・・・結局、採用されなかった、という逸話がある。

あの後の文豪、三島の原稿をボツにするとは?

原稿は確かによく出来ていたらしい。
しかし・・・
あまりによく出来すぎていて、
何をどうするのか
内容が明瞭過ぎてしまったために、
これでは後で追求された時に答弁に困る
・・・と、いう理由で使われなかったらしい。

多くの場合、
お偉い方のスピーチの目的は・・・
立場を守ることであり
・・・必ずしも問題の解決ではない。

お偉い立場にいる人だけでなく、
下っ端のぺーぺーにしても実は同じ。

上役に叱られないよう、
自分が仕事をしているように見せることが
最大の目的で・・・
仕事によって組織の業績を上げることは
・・・二の次。単なる大義名分である。

ほとんどの人が・・・挑戦しようとはしない。
楽をすることが幸せだと
・・・相変わらず勘違いしてる。

挙げ句、挑戦して苦しむ者を
鼻で笑ってみせる。

こうして・・・不幸の連鎖が広がっていく。

誰もが口々に・・・
自分は悪くない
・・・と囁きながら、ね。