Episode No.3191(20081118)
洪水

政治経済も混沌と・・・
いや、大混乱してる。

いいも悪いもなく、それが事実だ。

事実として目の前にある以上は、
論ずるよりまず受け止める必要がある、ね。

100年に一度の不況も
本田宗一郎にいわせれば、
100年に一度のチャンスと考えたに違いない。

おいしい水を飲もうと考えた本田宗一郎は
自宅の庭に深さ250mもの井戸を掘った。

地下水がわき出ると、それを利用して
鮎を飼うための小川を造ろうと考えた。

小川といっても幅5m、長さ50m。
そんなに広い庭があったのかと驚くけど、
水を流しただけでは小川にならなかった。

人工のエサをやるだけでは、
食い残されたエサが沈殿して腐り、
鮎を全滅させてしまう。

挙げ句、ジェット気流で流れを造ったが、
そこで本田宗一郎は気がついた。

自然界には洪水があって、
それが沈殿した汚れを洗い流すことによって
バランスが保たれている。

人間界も同じではないか、と。

洪水には被害も出るが、それだけではない。

自然の流れに不要なものなどない
・・・と本田宗一郎は言い切った