Episode No.2769(20070706)
リスクを選ぶ幸せ

どうにも元気がほしくなって、
深夜、自宅に戻るなり
ロッキー2」のDVDを見始めた。

対戦色が濃くなる「3」以降に比べて
「2」は、シリーズ中でも好きな作品。

スタローンの初監督作品でもあるし。
・・・確か、ね。

「ロッキー2」を観たジョン・トラボルタが
「サタデーナイトフィーバー」の続編の監督を
スタローンに依頼したという話も
・・・どこかで読んだ記憶がある。

しかし、すごい出世だよね。

自分で書いた脚本を売り込んで・・・
自分で主演して、
アカデミー作品賞をとって・・・
続編を自ら脚本・監督・主演したんだから。
・・・まるでチャップリンだ。

3日で書き上げたという「ロッキー」の脚本は、
実際には大幅に書き直されて
映画になったのは、わずかな部分だった
・・・という話もあるけど、
続編の監督を自らやるという話を
いったいどうやってまとめたのか
・・・聞いてみたいものだ。

「ロッキー」シリーズの見どころは、
リング上の戦いではなく、
リングに上がるまでの戦いだと思う。

「ロッキー2」で
私が最も好きなシーンは・・・

ボクサー復帰に反対して仕事に出かけ、
過労のために早産して
昏睡状態に陥った妻のエイドリアンが、

「おまえが望むなら、
 もう俺はリングには上がらない」
・・と話すロッキーに

「お願いがあるの・・・勝って」
・・・と呟くシーン。

後ろで聴いていたトレーナーのミッキーが

「何をぐずぐずしてる、さぁ行くぞー」
・・・と飛び上がるのもいい。

人間の望みは安全や安定、
・・・楽をすることだけじゃない。

むしろ、そんなことばかり望んでいるうちは
・・・幸せになんかなれない。
ないものねだりしてるだけ、だからね。

何事も心配せずに
生き甲斐に向かってブツかっていけることこそ
・・・幸せなんだと思う。