Episode No.1907(20041002)
素人の逆襲

「STAR WARS」のメイキングの続きを見た。

ジョージ・ルーカスが以前、
何かのインタビューで・・・

「自分はクリエイターであると同時に
 200人の従業員を抱える経営者だ」

・・・ということを言っていたけど、

「STAR WARS」の第二作
「帝国の逆襲」からの歴史は、
まさに「名経営者ルーカス」誕生物語だ。

第一作の大ヒットで
成功を収めたルーカスの元に
20世紀フォックスから続編の打診が入る。

もともと続編を作りたかった作品だから
普通の監督ならすぐに契約するところだが、
ルーカスは違った。

ハリウッドのシステムから独立して
映画の内容だけでなく、
映画を作る新しいシステムを
構築したかったルーカスは・・・
20世紀フォックスから提示された
製作費の申し出を断って配給のみの契約とし、
製作費は自ら銀行に乗り込んで工面した。

まるで「STAR WARS」に出てくる
巨大な帝国軍に対抗する
反乱軍のように・・・。

そういう思いが作品に込められているから
この作品には血が通っているんだと思う。

プロに必要なのは
テクニックだけじゃない・・・。

そういう経営的なことをやる必要があったから
監督は他人に任せて
製作総指揮という立場を確立できた。

経営という観点だけで言えば
ハリウッドに比べてルーカスなど
赤子も同然だったに違いない。

しかし・・・
ルーカスは思いを実現し、
今日のハリウッド・スタイルまで
大きく変えてしまったのだ。

本当に新しいことができるのは
なまじテクニックも既成概念もない
情熱と行動力を持った素人なんだ。


参考資料:ただの素人ではないことが闘う条件