Episode No.1594(20031003)
「真実」への期待

おそらく誰もが皆、
自分は間違っていない
・・・と信じている。

間違っているとわかっていて
それでもやるっていうんじゃあ、
確信犯的な詐欺だからね。

少なくとも・・・
自分は間違っていない、
そう信じようとしているだろう。

信じようとする・・・
その自信のなさは何故か?

そりゃあ、
いつ大地震が起こるのかは
誰にもわからないし・・・
明日、自分が
どんな事故に遭わないとも限らない。

そういう意味では
“絶対”なんてことはあり得ないからね。

それと、もうひとつ・・・

おそらく自分は
間違ってはいないだろうけれど、
実のところ
何が正しいのかは皆目わからない
・・・というのが
正直なところなんじゃないかなぁ。

だから時々、誰かに確かめる。

それも・・・
自分の意見をわかってくれそうな人を選んで

そのアテがはずれて
自分と反対の意見を言われようものなら
「あいつはわかってない」なんて
腹を立てたりして、ね。

「自分が理解できること以外は
 真実ではないとする考えは、愚かである」
・・・チャーチル

自分の都合を真実だと演出するのはやめよう。
そんな無茶な演出に、
まんまと乗ってくれる人たちもろとも
真実の大波にさらわれてしまうのがオチだ。


参考資料:「チャーチルの強運に学ぶ」ジェームズ・ヒューズ=著 渡部昇一/下谷和幸=訳 PHP=刊