Episode No.1360(20030102)
いきなりできることなんか、ない

暮れにピアノの調律師を呼んだ。

ハワイに嫁いだ妹のピアノが
実家にそのままになっていたのを
増築工事が完了したので、もらいうけたのだ。

おそらく購入以来・・・
30年近く、まともな調律などしていなかった思う。

調律師は、なかなか気さくな男で
好奇心にまかせて、ちょっと質問をすると
まるで講義でもするように
懇切丁寧に、いろいろ話してくれた。

仕事でいろいろな場所を取材していても思うけど
やっぱり人間って
知ってることを人に話したがるもんだよね。

ただ・・・
自分にとっては当たり前のことが多すぎて
相手が何を聞きたいのかは、よくわからない。

だから・・・
少しそのきっかけを提示すると
水を得た魚のごとく話しまくったりする。

ピアノの調律は、
一年に一度行うのが理想的らしい。

これから音感が育つ年頃の子供がいる家では
とくに気を配った方がいいらしい。

さんざん放置されていたピアノは
半音近くも音がズレていた。

ここまでズレていると
イッキに調整しようとすると弦が切れてしまう。

設置場所が変わったことで
温度や湿度も変わっているから無理はできない。

そこで・・・
とりあえずの調整をしてもらって
また半年後に再調整をしてもらうことになった。

何でもそうなんだよな・・・。
ほったらかしにしておくと、
イッキに元通りにはできなくなる。

今年やろうとしていることも
今なら充分に間に合うだろうけど・・・
あっという間に半年くらい、すぐ経っちゃうからね。

後回しにしていると・・・
時間がすぐにやる気を追い越してしまう。

どうせイッキにはできないんだ。
思い立ったら、今から少しずつはじめないと、ね。


参考資料:と子供は休まない