Episode No.1310(20021105):高みの見物席は・・・ない

私にポリープが見つかったという話を聞いて
あわてて検査をしたら
同じようにポリープが見つかった知人がいる。

事故も病気も・・・
自分だけは、なんてことは絶対にない。

医者嫌いは、教師嫌いよりタチが悪いと思わない?

たとえ教師が嫌いでも、
そうそう他人に迷惑をかけることはないけれど
医者嫌いで病気が重くなったとしたら・・・
本人どころか、家族だって
これまで通りの平穏無事な暮らしはできない。

無論、どんなに充分注意をはらっているつもりでも
なる時はなるのだから仕方ないし、
そんな時には、きっとまわりのみんながいたわってくれるだろう。

だけど・・・
さんざん好き勝手にやって
そのうえ、わがままがたたって
事故や病気になられたのでは周囲はたまらない。

自分はどうなってもいいから
みんなは幸せに・・・
なんて、これ以上のエエ格好しいはない。

本気でそう思うのなら・・・
まず本人が心身共に健康でいるべく努力すべきだ。

他人に何かをしてあげることだけが
いたわりなんかじゃない。
できる限り迷惑をかけないことこそが
基本的ないたわりなんだ。

迷惑をかけない・・・というのは
何も望まないこととも違う。

相手がしてくれることに
笑顔で答えることが
人間同士の喜びだし、ね。

「相手がいたわってくれる時、
 それに答えるのも、いたわりだと思う」
・・・三浦綾子

頑張っている人と一緒にいたいと思うのなら
自分も頑張らなければならない。
それでこそ・・・
一緒にいる意味があるというもんでしょ?!

片方だけが頑張っている・・・
そんな仲は続かない。


参考資料:「言葉の花束」三浦綾子=著 講談社文庫=刊