Episode No.1333(20021202)
実力をはかる方法

今、自分がやろうとしていることを
10項目くらい書き出してみる。

何十年も将来の話じゃなくて
きわめて日常的な内容・・・
今日明日からはじめられることがいい。

例えば・・・
明日から、朝は何時に起きるようにしようとか
毎日、必ず1時間は読書をしようとか
・・・そんな身近なことでね。

一週間、あるいは一ヶ月後、
その項目中、いくつまで実行できているか?

それが・・・あなたの今の実力。

10項目のうち、5項目しかできていなければ
実際には・・・
自分が思っている50%程度の実力しかない。
そう考えていいんじゃないかな。

実力は他人に認められないと一銭にもならなけれど
実力のある、なしは他人の力を借りずとも
こんな方法で知ることができると思うよ。

つまり、実力って・・・
自分との約束をどれくらい守れるかということで、
いかに持って生まれた「才能」があろうが、
学校で習った「技能」があろうが、
それを発揮する「実力」がなければ
何の役にも立たない。

実力とは、文字通り
実際に行動し、発揮できる力のことなんだ。

いかなる分野においても・・・
自分で言ったことをできない人が
他人からの信頼されるわけがない。

形ばかり体裁をつくろっていたとしても・・・
何かうまくいかないことでもあれば
すぐに他人のせいにしてしまう。

自分で決めたことができない人に
自分の仕事を作ることはできないし・・・
その人でなければできない仕事を持たない人に
他人が重きを置いてくれるはずはないよね。

重きを置いてもらえないのは
実力が不足しているから・・・でしょ?!

「ところが世間には、
 現在の仕事を投げやりにしておいて、
 今の仕事と少しも関係ないことを
 いろいろ計画して、
 自らの天分を自負している人がある。
 空想家、計画屋というやつだね。
 着想はあくまで現状に即して
 自分にできる範囲のことでなければ駄目だ。
 それは現在の仕事に
 ベストを尽くす中から生まれてくるものだ。
 これが僕の哲学だ」・・・小林一三

現状を恨むに終わらず、
打破できるのも・・・実力だよ、ね。


参考資料:「私の行き方」小林一三=著 阪急電鉄=刊