Episode No.1262(20020910):エゴイストはつらいよ

「自分自身と同じくらい敵を知れば、
 どんな勝負にでも勝つことができます。
 敵のことも知らず、
 自分の可能性も知らずでは、
 ゲームに勝つことはできません。
 だから自分を知るだけでは十分ではありません」
・・・ヨーゼフ・キルシュナー

自分」と並んで、「現実」ほど大きな敵はいない。
さて、現実とはいかなることか・・・?

具体的に言えば・・・
宝クジが当たる確立より、
大地震に見舞われる可能性より、
100%自分も必ずいつかは死ぬ、ということ。

もっと日常的に言うなら・・・
いくら飯を食ったって、また腹は減るということであり
いかに頑張る気持ちが今この瞬間にはあったとしても
24時間以内には必ず眠くなる、ということだ。

油田でも掘り当てているか、
莫大な遺産でも相続して利子で食っているのでなければ、
今稼いでいなければ、月末に生活費は獲得できない。

生活費がないということは・・・
腹が減っても飯が食えない、
安心して眠れる場所もない、ということ。

親元で食べさせてもらっているのなら
そういう現実世界に飛び出す準備を怠ってはならないし、
たとえ毎月決まった給料がもらえるとしても
このご時世・・・
それは未来永劫というわけではないことを知るべきだろう。

貯金だって、保険だってアテにはならない。
アテになるのは・・・戦える自分だけだ。

そのうえで・・・どんなをみる、か。

夢のために何かを犠牲にした
・・・と言えば聞こえはいいけど
現実は都合よく犠牲になってくれはしないよ、ね。

せいぜい・・・
特定の誰かを犠牲にしてしまうのが関の山。

返せない借金はさせてもらえないのが現実で・・・
もし、それができたとしたら
現実を騙している。

騙し続けられればいいけど・・・
いつか気づかれるんじゃないかと
自分がビクビクしてなきゃならない。

それで、本当に夢なんか叶えられるのか・・・な?


参考資料:「自分らしく生きたかったらエゴイストになりなさい」ヨーゼフ・キルシュナー=著 瀬野文教=訳 草思社=刊