Episode No.1097(20020301):自由を楽しんでますか?

今日から3月、早いねぇ・・・。

さて、今からちょうど77年前、
大正14=1925年3月1日。
日本に、またひとつ新しい扉が開かれた。

ラジオ放送の開始である。

本格的なラジオの定期放送を行ったのは
確か、今は放送博物館になっている
愛宕山にあったNHK放送局だと思ったが・・・

この日、芝浦の高等工芸学校内に設けられた
仮放送局から流された試験放送が
日本初のラジオ放送だった。

流されたのは
海軍軍楽隊のマーチとアナウンサーの
「聞こえますか?」という声。

出力は220w。
現在のラジオ放送は100kwくらいだから・・・
約455分の1。

それでも・・・
世界初のラジオ放送が
アメリカのピッツバーグ放送局で開始されてから
わずか4年4ヶ月後に実現した快挙だった。

実は・・・
日本の放送技術の開発が急がれたのには
大きな理由がある。

日本初のラジオ放送より1年半前・・・
1923年9月1日に起こった大事件といえば、関東大震災

震災時の流言蜚語で
多くの被災者が翻弄されたという苦い経験が
公共放送の開発を早めたのだ。

やっぱり情報は・・・
あり過ぎるより、無さ過ぎる方が困る。

選ぶことができる、ということが・・・自由であるということ。

贅沢し過ぎて、情報生活習慣病になるのも考えものだが
そうなるか、ならないかは・・・
個人で管理するしかない。

自己管理できる人にとって・・・自由は楽しみ。
できない人にとって・・・自由は苦しみ、なのかも知れない。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊