Episode No.1077(20020206):ただでは起きない心構え

アラビアに、こんなことわざがあるそうだ。

「幸運な奴を海に投げ込めば、
 口に魚をくわえて上がってくる」

転んでもただでは起きない・・・というやつだね。

寝たり、座ったりしていれば・・・
決して転ぶ心配はない。

だけど・・・
立って歩いて、まして早く走れば走るほど
転ぶ確率も高くなる。

物事を進めることが上手な人間は
早く進む方法を知ってる以上に・・・
万が一転んでも、早く立ち上がる方法を知っている。

つまり・・・
転ばないから進めたんじゃなくて
起きあがるのがウマイんだ。

まずは、進む意志。
これがないと話にならない。

そして・・・
たとえ海に落ちたとしても
もがいてばかりいないで、ちゃんと周囲を見据える。
すると・・・
そこに魚が見えてくる、というわけ。

バタバタしてるだけじゃ・・・
せっかくの魚だって逃げちゃう。

同じ風に吹かれていても・・・
寒いと思う人もいれば
すがすがしいと思う人もいるもんだ。

ツキがない、と思う人は
それをツキにできないだけ。

雑務に忙殺されて自分を見失いそうな時は・・・
本当は今が一番、暇なんだ・・・と思う力がほしい。

他人のことで大変がってるなんて・・・
ワイドショーを見て、うなずいてるオバさんたちと
何も変わらないじゃないか。

力をつけたければ・・・
自分で決めたことをできるようにすることだ。

その習慣がつくと・・・
魚は自然と口の中へ飛び込んでくる。


参考資料:「ことばの切れ味」秋庭道博=編著 東洋経済新聞社=刊