Episode No.964(20010927):敗因は内にあり

うちの会社の並びにあった眼鏡屋が撤退した。
首都圏最多の店舗数を誇る・・・といわれた某チェーンだ。

事務所と、事務所で借りている駐車場のちょうど間にあったので
そこでは、もう3つも眼鏡を作った。

最初に作った時・・・
このあたりに眼鏡屋は、ここだけだったと思うけど・・・
やがて向かいにもう1軒、別のチェーン店が進出してきた。
少し離れた駅前の方にも続々と・・・。

眼鏡なんて、そんなにしょっちゅう作るモノだもないのに
こんなにたくさん店があって、はたして儲かるのだろうか?

常々そう思ってはいたが・・・やっぱり儲からなかったみたい。

この近所では・・・
眼鏡屋の前にはレンタルビデオ屋が
その前には電器屋が同じようなことを繰り返している。

今はだいぶ淘汰されてきたものの・・・やはり商売は厳しい。

そういえば、小田急電鉄が向ヶ丘遊園の閉園を発表したね。
来年・・・2002年3月いっぱいで、74年の歴史に幕を閉じることになった。

2万本のバラ園などが人気を呼び・・・
ピーク時には年間110万人が訪れていたというが、現在は年間数億円の赤字。

跡地の利用方法は、まだ決定していないらしいが・・・
向ヶ丘遊園駅という駅名の変更も余儀なくされるらしい。

会社の並びにあった眼鏡屋の撤退を知ったのは・・・事務所に来る道すがらのこと。
張り紙には「支点併合のため」とあった。
雑誌も「廃刊」とは言わないで「休刊」と言うよね。
その点、遊園地の「閉園」は「休園」と言わないだけ潔い。

確かに・・・
最近、いやに店長がコロコロ変わるから、おかしいなとは思ってたんだ。

しかしねぇ・・・
定期的にそこで3つも眼鏡を作ってる顧客に挨拶ハガキの1本も来ないんじゃあ
なぜ商売がうまくいかなかったのか、その理由も知れようというモンだ。

私は、たまたま毎日そこを通るから、店がなくなったのをすぐ知ったけど・・・
何かの調整をしてもらおうと思って訪ねてみたら、店がなくなってたなんて状態じゃあ
もう二度と、このチェーンで眼鏡なんか買うものか・・・と思わない?

向かいの店がノボリを4本立てたから、うちは6本立ててやろう・・・
それだけじゃあ、客はつかめない。

ちなみに・・・
後から進出してきた店は撤退した店より売り場面積は狭いように見える。

マーフィーの「お金に不自由しない人生の法則」から、ひとつ・・・

「比較する心がある限り
 ほんとうの富は得られない」

ほかより安ければ、とりあえず客は来るかも知れないけれど・・・
金が儲かるのは・・・自分の価値観を受け入れてもらえた時、だと思うな。


参考資料:「マーフィーのお金に不自由しない人生55の法則」マーフィー理論研究会=編著 産能大学出版=刊