Episode No.896(20010710):受け入れられるルール

もうすぐ選挙だね。

小泉内閣が発足してからというもの・・・
ワイドショーで政治家の顔を見るのも珍しくなくなった。

実は去年、コンクール用に・・・
『OL大統領ミサキ!』っていう話を書いてみたんだけど
本物の首相がメルマガを出す時代になってら・・・もう通用しないネタだな。

私はとくに、どのこ党がどうだなんてことをここで言うつもりはないし・・・
特定の政党や政治家に思い入れもないけれど・・・
元気で本気の人に頑張ってもらいたいな。

さて・・・
今から111年前の明治23=1890年の今日、7月10日。
7月1日に行われた第1回総選挙に続いて、第1回貴族院伯子男爵議員の選挙が行われた。

第1回が111年前だった・・・ということを知って
じゃあ、今年の選挙は第何回なんだ? と思い・・・
首相官邸やら総務省のホームページをのぞいたけど、よくわからない。
来る7月29日(日)の参院選は、どうやら第19回のようだけど・・・

しかし、森内閣までは写真を差し替えていただけの首相官邸のHPが
小泉内閣になって、デザインも一新されていたのをはじめて知った。

で、第1回貴族院の話に戻ると・・・
この時、第1回ならではのハプニングがあった。

なんと、現職総理だった山県有朋が・・・まさかの落選をしてしまったのだ。

しかも、落選したのは総理にとどまらず・・・
前総理の黒田清隆、前外相で早稲田大学の創立者としても知られる大隈重信、
歴史の教科書ではお馴染みの板垣退助までもが議席を失った。

別に、山県有朋をはじめとする、落選組が
特別に悪いことをしたワケでもなかったようだが・・・
どうやら、選挙制度の関係で、そういうことが起きてしまったらしい。

今の選挙制度では・・・
かなり悪いことをしてても通っちゃう場合が多いけどね。

ルールは作る側にまわらないと、なかなか勝ち続けることはできない。
かといって自分の作ったルールを認知してもらうためには・・・
自分だけにメリットがあるのでは受け入れてもらえるはずもなんだけれど、ね。

何かがひっかかって通らないルールは・・・
犠牲にしていけばいけない・・・無視できない誰かを
無視しているルールだと思った方がいい。

あまりに先を行き過ぎて、周囲に理解されないと考えるのもいいけれど・・・
それだって・・・
今まわりにいる人たちを無視していることに変わりはない。


参考資料:「歴史の意外なネタ366日」中江克己=著 PHP文庫=刊