Episode No.827(20010420):ばく進中? 迷走中?

いかなる状況も・・・一歩離れて冷静に見る、というコトは必要だよね。

最近読んでるある本に、こんな表現があった・・・

「船底に穴があいて沈みかけているのも知らずに・・・
 船上では次から次へとパーティが開かれ、みんな浮かれている」

まるで映画『タイタニック』のようなシーンだ。

酒盛りをやっている時に、ひとり冷めたフリした奴がいると盛り上がらない。
楽しくやる時は、楽しんだ方が、そりゃあイイに決まってる。

ひと度、酒盛りに入ったら断然、楽しむべき。

でも・・・
そもそも今、自分は今、酒盛りに参加している場合かどうか・・・
あるいは、酒盛りを企画している時なのかどうか・・・

よほどのグルメであれば、料理や酒そのものを味わうコトを知っているかもしれないが・・・
私を含め、多くの人たちは酒より雰囲気に酔うコトを好んでいると思う。

冒頭に紹介した言葉は、ある業界に対する例え。
こんな業界は現代日本にたくさんあるから、強いてどこと言う必要もないだろう。

考えても仕方がないから、考えるのをやめるのか。
それとも、わかるまで考えてみるのか。

一番いいのは半分考え、半分実行しながら検証していくコトなんだろうけど
一番悪いのは、考えることを放棄して・・・
「とにかく今まで通りにやっていれば問題はない」と思い込むことだ。

今までに困った問題が何ひとつ起こらなかったのなら話は別。

「経験をそのために費やされた値段で売ることができたら
 みな大金持ちになれるだろう」
・・・というのは、女流コラムニスト、アビゲイル・パン・パレンの言葉。

少なくとも私のまわりには、大金持ちと言えるような人はいない。
経験を借金にまわしてしまった人なら・・・いるけど、ね。
酒盛りのしすぎで。


参考資料:「グレイト・ウーマン 20世紀を勇気づけた言葉」ベギー・アンダーソン=編 ディスカヴァー21=訳・刊 ほか