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Episode No.769(20010212):追われても・・・引き離す底力

先日・・・下北沢・本多劇場へ足を運んだ。
本多劇場で芝居を観るのは何と今年2度目。
去年の今頃は下北沢にさえ行ったコトがなかったのに・・・すっかり芝居を観るのが日常化してる。

芝居のタイトルは『追いつ! 追われつ!!』。
主演・演出はあの伊東四朗・・・そして共演、小松政夫のゴールデン・コンビ。

情報を知るのが遅かったので・・・チケットは、ほとんど売り切れに近かった。
どうにか平日の昼間がとれたんだけど・・・通路まで人が埋まっている。
時間帯のせいか、年輩のお客さんが多くて・・・
何だか、下北沢の芝居小屋というよりは、上野あたりの演芸場といった雰囲気だったけど。

芝居の内容も優良なドタバタ時代劇という感じ。
しかし・・・笑った! 涙が出たよ。
久々に・・・しかも直に小松政夫の"淀川さん"を見れただけでも価値はあったな。

もちろん客席は爆笑の連続!!

どうして、こんなにウケるのか・・・?
もちろん、テレビで馴染みの顔ぶれがそこにいる、というコトはあるだろう。
でも、どうしてもそれだけとは思えない。

やっぱり・・・うまいんだなぁ、演技が。
本当に「そういう人に見える」から、つい笑っちゃうんだと思う。

2時間ある舞台の中には・・・伊東四朗や小松政夫が出てこないシーンだってある。
でも出演者がみんなうまいから、どのシーンもキチンと笑える。

最近、テレビでもコントが見直されて、だいぶ人気があるけれど・・・
ひとつのコントがだいたい10分とか15分・・・中には数分もモノもあって
まるでコマーシャルのように、どんどん次のモノを見せるよね。

舞台とテレビを作り方は根本的に違うとは思うけど・・・
仮に若手の芸人が2時間のスデージを与えられたら・・・
その間、こうして客を最後まで笑わせ続けるコトができるかと言えば・・・ちょっと疑問。

どっちがいいか悪いかなんてコトは考える必要もないし・・・
趣味の問題ではあると思うけれど・・・

芸人って芸を見せるのか仕事だから・・・
やっぱり自分の名前で見てもらったり笑ってもらったりしているんじゃダメなんだと思う。

伊東四朗は伊東四朗じゃなくて、口数の多いグータラ博打打ちに見えたから可笑しかったし
小松政夫は小松政夫じゃなくて、ちょっとヌケた大名に見えたから大笑いできた。

しかし・・・
面白い役からコワイ役まで、ジャック・ニコルソンのようにこなせるのは・・・
日本では伊東四朗と三国連太郎くらいだろうな。

ちなみに・・・
この『追いつ! 追われつ!!』のメイキングと舞台のダイジェストは・・・
日本テレビ系で、来る3月24日10:30〜11:25に放映されるらしい。
興味のある方は、ぜひチェックを!


参考資料:『追いつ! 追われつ!!』主演・演出/伊東四朗 作/隆 裕之 共演/小松政夫ほか 於/本多劇場