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Episode No.654(20000930):偉い人になろう!

昨日紹介した小津安二郎関係の本に、こんなコトが出ていた。

小津が31歳の時、感銘を受けた小説の一節を日記に抜き書きしている。
こんな文面だ。

「俺に一番大切なのは俺だ。
 俺の中の一番上に据えられているのは仕事だ。
 仕事というのは俺が一生かかってエライ人間になろうと思っている、その勉強のことだ」

偉さ・・・って何だろう?
いきなり私なりの結論を言えば「人の役に立つ」のが偉いコト・・・だと思う。

だから私に言わせれば・・・
「決して偉くなりたいとは思わない」とか
「金持ちになりたいとも思わない」なんて・・・気どってる風にしか聞こえない

金に関していえば・・・今週の『ビッグコミック スピリッツ』で、矢沢永吉がこんなコト言ってる。

「大事なことは金じゃない・・・なんて、勝ってない人間には言われたくない。
 嘘つけ、金稼いでから言えよって」

私もそう思う。
仮に表面上はケチな金持ちだって・・・
たくさん金を稼いでいる以上、人より余分に税金払わされているんだからね。

キレイごとを100並べるより・・・
たとえリッパな考えに基づいていない人の100万円の方が・・・救われる人は多いかも知れない。
もちろん、リッパな考えに基づいた人が金も出せれば言うコトはないんだけれど。

人の価値観にとやかく言う気は、さらさらない。
それでも口をはさみたくなる人の話って・・・結局、自分勝手な意見なんだよ、ね。

あなたは、それでいいのかも知れないけれど・・・
あなたが愛し、また、あなたが愛されている家族や恋人は、それでもいいの?
みんなで話し合って「お金はいらない」って決めてるの?
あなたに「偉い人になってほしい」と思っている人は誰もいないの?
・・・努力を拒んで、現実に妥協しているだけじゃないの?

「人の役に立つ」コトは確かに難しい。
自分がイイと思っていても、相手がイイと思ってくれないコトだってあるから。

せめて「人に迷惑をかけない」で「余分な心配をさせない」ためには・・・
やっぱり、偉い人になるよう心がけるしかないよ、ね。


参考資料:「週刊ビッグコミック スピリッツ10/9号 矢沢の宝」小学館=刊 ほか